初めて知る習性
まだ暑い日差しが残る夕方から、
尊敬するお兄さんがたのお宅へ伺いました。
前回初めて訪ねたときは、ケンが大興奮で、
おお兄さんの止める間もなく、
あっという間に脇をすり抜けて上がり込みました。
しかし今回、兄さんのガードは固く
ガウッと一喝され、ちい兄さんにもつつかれて、
尻尾は振るは、耳はたたむは、お腹を半分見せるはの
超低姿勢。
やっとこ部屋に入れてもらえてしばらくしたら、
うちのとは大違いの、大きな大きなアキレスをもらって
お兄さんがたに気を配りながらかじりだしました。
二番目に食べ終えた、ちい兄さんが
「われ、いつまで食うとんねん」
(本当は茨城弁)
的な視線で見つめているのに気付いたケンは、
残りのアキレスを静かに差し出しました。
ランで、自分からケンカをしかけることはありませんし、
おもちゃの取り合いもしませんが、
食べ物が関わったときはどうなるのだろうと思っていました。
今回は、年上の大好きなお兄さんたちだったからかもしれませんが、
礼儀がある子だなと初めて知る習性でした。
残りのアキレスはママさんから
これはケン坊のだよと取り上げられて、
無事にケンのものとなりました。